就労証明書の様式変更(令和6年度入所分より)
就労証明書は、認可保育所等の入所を申し込む際に、保護者が市町村に提出する書類です。従業員の依頼に応じて、企業の人事担当者が作成します。
<これまでの不都合>
これまで、市町村がオリジナルのフォーマットを作成していましたので、企業の人事担当者は従業員からバラバラのフォーマットを受け取り、これに即した書き方を確認しながら作成する形となり、企業の人事担当者の負担となっていました。
<様式の統一>
令和5(2023)年5月29日には、事務連絡「就労証明書の標準的な様式について(周知)」が発出され、令和6(2024)年4月入所分からの就労証明書の標準的な様式が示されています。
これによって、各市町村のホームページの就労証明書作成コーナーに公開されていた古い様式は削除され、全国統一の標準的な様式のみが掲載されています。
すでに、令和5(2023)年9月15日から、新しい統一様式が利用できるようになっています。
<ファイル形式>
様式変更にあたり、就労証明書作成コーナーからダウンロード可能となる標準的な就労証明書のファイル形式はエクセルのみとなっています。
これは、オンライン申請で就労証明書を提出する場合に、PDFも許容するとなると、企業の人事担当者に、ファイル形式を変換するなどの作業負担が生じることに配慮してのことです。
<市町村の対応>
企業が就労証明書作成コーナーを活用し、標準的な統一様式により就労証明書を作成することを踏まえ、各市町村は、保育施設等の入所申込のオンライン申請の対応が求められています。
申請者の利便性向上の観点からも、エクセル版の就労証明書をオンライン申請時に添付できるよう対応することも求められています。
<将来的には>
今回の様式変更によって、企業がオンラインで提出できるようになったわけではありません。申請者が入所申請を行う際に、就労証明書を添付する従来どおりの提出方式を継続することになっています。
オンラインでの提出が見送られた理由は、企業の担当者と市町村の両方に事務負担が生じることなどが考慮されています。
企業の人事担当者の負担が、より軽減される提出方式を採用できるよう、引き続き検討されています。
2024年2月8日
社会保険労務士 柳田 恵一
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