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有期労働契約の更新上限到来による離職

人事情報お役立ちブログ(毎週更新) 勤怠・就業管理関連

<離職理由の特例>

通算契約期間や更新回数の上限がある有期労働契約の契約更新上限が到来したことにより離職した場合で、次の1.3.のいずれかに該当する場合、特定受給資格者または特定理由離職者に該当することがあります。 

1.採用当初はなかった契約更新上限がその後追加された方、または不更新条項が追加された方。 

2.採用当初の契約更新上限が、その後引き下げられた方。 

3.改正労働契約法の公布日(平成24年8月10日)以後に締結された46か月以上5年以下の契約更新上限が到来したことにより離職された方。 

 

ただし、定年後の再雇用に関し定められた雇用期限が到来した場合は除きます。 

また、改正労働契約法の公布日(平成24年8月10日)前から、同一事業所の有期雇用労働者に対して、一律に46か月以上5年以下の契約更新上限が設定されていた場合も除きます。 

 

<離職証明書(離職票)の記載>

上記1.3.に該当する場合は、離職証明書の「⑦離職理由欄」は「3 労働契約期間満了等によるもの」、「(1)採用又は定年後の再雇用時等にあらかじめ定められた雇用期限到来による離職」を選択し、便宜的に「(2)労働契約期間満了による離職」中の「1回の契約期間、通算契約期間、契約更新回数」に契約に係る事実関係を記載するとともに、最下部の「具体的事情記載欄(事業主用)」にそれぞれ以下のとおり記入します。 

1.の場合、「上限追加」 

2.の場合、「上限引下げ」 

3.の場合、「4年6か月以上5年以下の上限」 

 

また離職証明書(離職票)には、採用当初の雇用契約書と最終更新時の雇用契約書など、それぞれの事情がわかる書類を添付することとなっています。 

 

<注意が必要とされる理由>

平成30年2月5日以降に更新上限が到来し、離職することとなった有期契約労働者が対象です。 

この時から対象者が生じることから、この直前には盛んに広報されていたものの、最近はあまり知らされていません。 

これからも対象者は生じますので、更新上限を理由とする離職者が発生する企業では、離職時の手続について注意を怠らないようにする必要があります。 

2025年2月14日

社会保険労務士 柳田 恵一

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