リソースページへ戻る

国民年金保険料の学生納付特例制度

人事情報お役立ちブログ(毎週更新) 給与関連

<従業員から寄せられる質問> 

企業の人事部門には、学生の子を持つ従業員から、自分の子に学生納付特例制度を利用させても大丈夫かという問合せが入ることもあります。 

また、新卒の従業員からは、保険料を追納するのがむずかしいという相談が入ることもあります。 

こうしたことは、従業員個人の問題といえばそれまでですが、担当者はそれなりの知識を備えておく必要があります。 

 

<学生納付特例制度> 

日本国内に住むすべての人は、20歳になった時から国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられていますが、学生には、申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられています。 

この制度を利用することで、将来の年金受給権の確保だけでなく、万一の事故などにより障害を負ったときの障害基礎年金の受給資格を確保することができます。 

 

<対象者> 

対象者は、学生納付特例を受けようとする年度の前年の所得が基準以下の学生、または失業等の理由がある学生です。所得基準は、申請者本人のみについて設けられており、家族の所得の多寡は問われません。 

 

【所得の上限】 

128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

 

学生とは、大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校および各種学校、一部の海外大学の日本分校に在学する人で夜間・定時制課程や通信課程の人も含まれますので、ほとんどの学生が対象です。 

 

<申請先> 

住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口、年金事務所、在学中の学校等で申請します。 

ただし、学校が窓口となるのは、在学中の学校等が学生納付特例の代行事務を行う許認可を受けている場合に限ります。 

申請書は、必要な添付書類とともに、郵送で提出することも可能ですし、電子申請も利用できます。 

 

<申請書類> 

申請用紙(A4版)は日本年金機構のホームページ「国民年金関係届書・申請書一覧」からダウンロードできます。 

 

<申請できる期間> 

過去期間は申請書が受理された月から2年1か月前まで、将来期間は年度末まで申請できます。 

ただし、1枚の申請書で申請できるのは、4月から次の年の3月までの12か月間となりますので、必要に応じて年度ごとに申請書を提出する必要があります。 

過去期間についての申請が遅れると、障害年金を受け取れないなどの不利益が生じる場合がありますので、すみやかに申請しましょう。 

 

<添付書類> 

・在学期間がわかる学生証のコピー(裏面に有効期限、学年、入学年月日の記載がある場合は裏面のコピーを含む)または在学証明書(原本) 

・失業等の理由により申請を行う場合は、失業した事実が確認できる書類 

 

<保険料の追納> 

学生納付特例の承認を受けた期間は、10年以内であれば保険料をさかのぼって納めること(追納)ができます。将来受け取る年金額を増額するためにも、追納することをお勧めします。 

学生納付特例の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。 

 

<注意事項> 

学生納付特例は、原則として申請日にかかわらず、4月から翌年3月まで(申請日が1月から3月までの場合は、前年4月から3月まで)の期間を対象として審査します。 

学生納付特例の承認を受けた後、承認期間の途中で、退学等の理由により学生でなくなった時は、届出が必要です。

 

2024年4月10日

社会保険労務士 柳田 恵一

給与・勤怠・労務システムに関するご相談はこちら